【ワークウェアブランド“Sin”】

“Sin”とは罪、神に逆らうこと、道徳に反すること、などの意味を持つ。
本藍染めは、白から濃藍色までの濃炎で表現し、別の色を使うには草木染めという掟が在り、其れ以外のものは邪道とされる。
“Sin”は、本藍染の柄の中に平気で化学染料で色を刺す。
出したい柄のイメージが、草木染めでは出せず、化学染料のインパクトの強い色が欲しければ、其れを使う。
本藍染めの伝統を「神」で在るとするならば、オリジナリティーに富んだ、本藍・手染めのワークウェアを作る為に、神にも逆らう。

【ワークウェアについて】

本藍染はかつて、お百姓さんの野良着を染めていた。
これは色が良いとかではなく、それは本藍染が、綿の強度を高め又、殺菌作用を持ち、更に水洗いで手入れが充分であることに由来する。
本藍染された古布は数百年後も変わらず其の姿を保ち続け、 白抜きで染めていない所は、ボロボロになっている事が多い。
其の特性は、現在のジーンズカジュアルのワークウェアに最適なのである。
Sinは、この機能性とファッション性を両立させる。

【100年デニムについて】

本藍染の古い着物・・・。
其れは、染めたてのモノには出せない「重さ」「深み」を持った色目が宿る。
本藍でデニムの糸を染めると、糸の芯まで染まり色落ちせず、平面的な色のジーンズになってしまうため、インディゴピュアのロープ染色でなければならない。
また着物の変色の原因を調べ、インディゴピュアで染めた後に、草木の灰汁、脂(ヤニ)、土の中に含まれる金属成分(鉄・銅など)をイオン化させ、もう一度染めた。
そして、力織機に掛け、デニム生地を作った。
ヴィンテージ縫製用のミシン(アメリカ製ユニオンスペシャル)は、スピードは遅いが力が強いミシンだが、生地が強いため縫うことができず、ミシンの歯車、ギア、ドブ板等の改造をし、縫製することができた。
「Sin100年デニム」は、其の絶妙な「色」を求め創られた。

【手染めについて】

“Sin”ブランドは、其の全てが違った表情を魅せる。
本藍染以外の、科学染料の機械染であっても、柄などでは手染を施す。
手染め及び手加工を加える事が、其々に自己主張と個性を与え「唯一無二のモノ」を産み出す。

【縫製について】

“Sin”は、一流の職人の手によるものしか受け付けない。
ワークウェアが丈夫なためには、縫製は重要で決して効率を考えた量産型の縫い方は適さないのである。
ヴィンテージ縫製にこだわるわけではないが、クオリティーの追求の結果が其の縫製を選択させる。
ただ、ヴィンテージ縫製も全て頑丈なわけではなく、最新のミシンの方で良い縫い方ができれば、その部分は使う。
全ては、最高品質のワークウェアの創出の為に。
また、職人の手仕事に寄るため修理も可能。Sinブランドの縫製の障害については無料で修復いたします。

【生地について】

本藍染めは自然の物、そのため糸や生地が薬品などの加工がされていると、薬品の残留物があり染まりにくい。
また薬品は綿を劣化させる。今のシャツ地などは買ってすぐから柔らくて着やすいが、多くは薬品で綿のケバを焼き、故意に劣化させている。
“Sin”は生地にもこだわる。
無加工のワタを使用し、糊であっても石鹸成分で落とせる物を使用する。本藍染は、2~3年経った後の方が、其の色の良さが増していくもの。薬品で劣化された生地は、その良さを活かしきれない。
自分で着込んでその人の着癖せを付け、着心地の良い服に時間を掛けて仕上げてられるのも、この良質の生地が在ってこそである。